正確で効率の良い生産

繁殖牝馬ができれば、いよいよ本格的な生産に入る。BC馬生産は自身の納得する馬が引けるまで延々と続く作業であるため、少しでも効率を上げ、且つ正確に判定していきたいところだ。
以下を参考に、とことん励んでほしい。

生産フロー

各能力値の判定法はこの後に順次説明するとして、まずは生産の全体的な流れから説明しよう。
生産は繁殖牝馬が亡くなるまでを1つの区切り(1セット)とし、種付け・SP判定・TBへのセーブを主に行い、SP判定で採用する可能性があれば、牧場データをロードし直して詳細な能力判定を行う。

以下は種付けとTFへのセーブを簡単に示したフロー図である。 生産フロー図
続いて成長型で場合分けしたSP能力判定フローを確認してほしい。 SP能力判定フロー図

SP能力判定

SP値とは
SP値はBC馬にとって最も重要な能力値である。他の能力が如何に優れていたとしても、SP値が高くなければBCでは勝負にならない。
主に直線の伸び脚に影響するが、道中の位置取りにも作用するようである。

各成長型と初期能力値
各成長型を以下の表で整理する。詳細は成長型別のSP判定に記す。
成長型 初期SP/素質SP(%) 定義
超早熟型 70~79 早熟コメントが発生※1。
早熟型 60~69 早熟コメントが発生※1。
普通型 50~59 成長型に関するコメントは発生しない。4/1に入厩OK発生※2。
遅普通型 40~49 成長型に関するコメントは発生しない。4/2以降に入厩OK発生。
晩成型 30~39 晩成コメントは発生。4/2以降に入厩OK発生。
超晩成型 20~29 晩成コメントは発生。4/2以降に入厩OK発生。
※1 体質難コメントが発生する馬は、早熟コメントが発生しない。
※2 稀に4/2に入厩OKが発生する馬がいる。

初期値の割合に幅があることが非情に厄介である。例えば、初期値がSP80ある早熟型がいたとする。もし初期値割合が60%なら[80/0.6]=SP133.3となる。一方69%だと[80/0.69]=SP115.9になってしまう。

入厩OKコメントについて
入厩OKコメントは3歳馬のSP値が素質の1/2(端数切捨て)+1に到達した週に発生する。超早熟~普通型のような4/1に入厩OKが出る馬は既にその水準を初期値が超えている。
一方4/2以降に入厩OKコメントが出る馬は4/1から週送りをするたびにSP値が1本ずつアップする「SPの成長」により、入厩OKコメントが発生する水準にいずれ到達するという仕組みになっている。
従って、4/2以降に入厩OKコメントが出る馬は成長型に関わらず、入厩OKコメント発生時点のSP値は素質に対して一定割合(約1/2)であるため、入厩OKコメント発生後に坂路調教を行い何本で仕上がるかを確認すれば確実にSP判定が可能と言える。
問題は4/1に入厩OKが出る馬で、正確に初期値を判定することはかなり困難である。

以上のことを踏まえた上で、各成長型ごとのSP判定法について整理する。

ST能力判定

STとは
STは馬のバテにくさを表す。STが尽きると当然のことながら逆噴射のごとく後方へ下がってしまう。それは道中・直線を問わない。ダビスタ98ではSPが優れているほどSTの消費が激しい為、他のシリーズに増して重要な能力である。

初期能力値と限界値
成長型に関わらず、素質限界値の50%(端数切捨て)が初期値となる。以前から限界値は127と言われていたが、一部でそれ以上の能力馬が生産されたという情報も出ている。

ST判定方法(放牧耐えチェック)
メジャーなSTのチェック方法として以前のシリーズから確立されている放牧耐えチェックがこのダビスタ98でも有効だ。以下の手順で判定する。
 1.3歳1月1週に入厩し、調教せず即放牧
 2.これを2月、3月と繰り返し、STコメントがどこまで出るかを調べる※
※4/1に入厩OKが出る馬は、通常3回耐えまでしか調べられないが、STの上がらない調教を行って意図的に調子を落とし「調子は特によくない」か「このところ少しバテ気味」の状態でコメント発生週に放牧することで継続してチェックすることができる。

3回放牧してSTコメントが出なくなる馬は「放牧2回耐え」と言われる。また、ダート調教(強以上)を行なうことで、さらに詳しく調べることが可能だ。ダート調教1本を0.25と換算する。例えば4回の放牧時にダート調教を1本行なって放牧するとギリギリコメントが出る馬がいたとする。この馬は「放牧3.75耐え」ということになる。

ST判定早見表
求めた放牧耐え回数に応じたST値と仕上がるまでに必要な調教本数を表にまとめた。ダビスタ98ではレースでSTが上がらないため、きっちり調教本数をこなす必要がある。
放牧回数 ST値 必要な調教本数 放牧回数 ST値 必要な調教本数
放牧7回耐え 127 64本 放牧2.75回耐え 93 47本
放牧7回耐え 126 63本 放牧2.75回耐え 92 46本
放牧6.75回耐え 125 63本 放牧2.5回耐え 91 46本
放牧6.75回耐え 124 62本 放牧2.5回耐え 90 45本
放牧6.5回耐え 123 62本 放牧2.25回耐え 89 45本
放牧6.5回耐え 122 61本 放牧2.25回耐え 88 44本
放牧6.25回耐え 121 61本 放牧2回耐え 87 44本
放牧6.25回耐え 120 60本 放牧2回耐え 86 43本
放牧6回耐え 119 60本 放牧1.75回耐え 85 43本
放牧6回耐え 118 59本 放牧1.75回耐え 84 42本
放牧5.75回耐え 117 59本 放牧1.5回耐え 83 42本
放牧5.75回耐え 116 58本 放牧1.5回耐え 82 41本
放牧5.5回耐え 115 58本 放牧1.25回耐え 81 41本
放牧5.5回耐え 114 57本 放牧1.25回耐え 80 40本
放牧5.25回耐え 113 57本 放牧1回耐え 79 40本
放牧5.25回耐え 112 56本 放牧1回耐え 78 39本
放牧5回耐え 111 56本 放牧0.75回耐え 77 39本
放牧5回耐え 110 55本 放牧0.75回耐え 76 38本
放牧4.75回耐え 109 55本 放牧0.5回耐え 75 38本
放牧4.75回耐え 108 54本 放牧0.5回耐え 74 37本
放牧4.5回耐え 107 54本 放牧0.25回耐え 73 37本
放牧4.5回耐え 106 53本 放牧0.25回耐え 72 36本
放牧4.25回耐え 105 53本 放牧0回耐え以下 71以下 36本以下
放牧4.25回耐え 104 52本
放牧4回耐え 103 52本
放牧4回耐え 102 51本
放牧3.75回耐え 101 51本
放牧3.75回耐え 100 50本
放牧3.5回耐え 99 50本
放牧3.5回耐え 98 49本
放牧3.25回耐え 97 49本
放牧3.25回耐え 96 48本
放牧3回耐え 95 48本
放牧3回耐え 94 47本

気性判定

気性とは
パドックや道中のイレ込み頻度と関わる能力であり、レースにおける安定感に大きく影響を与える。バテやすいダビスタ98においては他のシリーズ以上に重要な能力と言っていいだろう。
パドックにおけるイレ込みは以下のように分類できる。
名称 BC馬への影響
スタイレ パドックで首を下に下げている馬がこの状態である。一番多く見かけるイレ込みである
スピイレ1 予想印に影響を及ぼすイレ込みで、いつも印を確実に取れるメンバーから印を取られる
スピイレ2 パドックや予想印の付き方に表れないが、いきなりスタートで出遅れる馬がこれに当たる
超イレ SP・STが大きく削れ無印状態になる。この状態になるとどうしようもない…

次にレース中における気性難馬に起こる現象を挙げる。
 1.道中前後に動いたり、抑えが利かず、前に進んでしまう(スタミナのロス)
 2.勝負どころ(800mのハロン棒あたり)で前に詰めていけない(位置取りのロス)

初期能力値と限界値
SP値と同様に成長型によって初期値割合が決まっている。限界値は100と言われている。以下の表に成長型ごとの初期値割合をまとめた。
成長型 気性(下限~上限値)
超早熟型 68~70
早熟型 61~63
普通型 54~56
遅普通型 47~49
晩成型 40~42
超晩成型 33~35

気性判定方法(浅原チェック)
「浅原チェック」とは浅原厩舎のブリンカー打診コメント(以下ブリコメ)を用いて、大まかな馬の気性値を把握するテクニックである。主に晩成・超晩成型馬※で活用できる。ちなみに管理人が勝手に名づけたものである。
※気性は成長型によって初期値の割合が違うため、早熟型や普通型では初期値が高いために気性が悪い馬であってもブリコメが発生しないことが多い。逆に早熟型や普通型でブリコメが出た馬はかなり気性が悪いということになる。(もっとも、気性がかなり悪い馬には気性難コメントが出てしまうが…)
以下の手順でブリコメが発生するかを確認する。
 1.浅原厩舎(自厩舎)に入厩させて、無調教の状態でレースに出る(3歳時でも可)
 2.6着以下に負ける
 3.翌週のレースに登録して、ブリコメを確認
以上の手順でブリコメが発生した場合、能力値の上限を判定できる。
成長型 気性(上限値)
晩成型 65~70
超晩成型 78~84

注)浅原チェックを課した馬が根性のない馬だった場合、シャドーロールを打診されることがある。ブリンカー・シャドーロール両方の発生条件を満たしていた場合、ブリンカーが優先される。つまり、シャドーロールの打診を受けたということは、ブリコメが発生しない馬ということになる。

気性判定方法(全成長型共通)
次に詳しく気性の能力値を判定する。しかし「詳しく」と言っても数値を特定することは難しい。ただ気性の良し悪しを判断できる精度ではある。馬の成長型を把握した上で、以下の手順から判定する。
 1.3歳1月1週に入厩させ、落ち着きコメントが出るまでにダート単走一杯が何本必要かカウントする
 2.以下の表から成長型とカウントした調教本数を元に特定する。
調教
本数
超早熟型 早熟型 普通型 遅普通型 晩成型 超晩成型
min max min max min max min max min max min max
0本 72 100 80 100 90 100
1本 70 73 78 81 88 92 100 100
2本 69 72 77 80 86 90 98 100
3本 68 70 75 78 84 88 96 100
4本 66 69 74 77 83 87 94 100
5本 65 67 72 75 81 85 92 97
6本 63 66 70 73 79 83 90 95
7本 62 64 69 72 77 81 88 93
8本 60 63 67 70 75 79 86 91 100 100
9本 59 61 66 68 74 77 84 89 98 100
10本 58 60 64 67 72 75 82 87 96 100
11本 56 58 62 65 70 74 80 85 93 100
12本 55 57 61 63 68 72 78 82 91 97
13本 53 55 59 62 67 70 76 80 89 95
14本 52 54 58 60 65 68 74 78 86 92
15本 50 52 56 59 63 66 72 76 84 90 100 100
16本 49 51 54 57 61 64 70 74 81 87 98 100
17本 48 50 53 55 59 62 68 72 79 85 95 100
18本 46 48 51 54 58 61 66 70 77 82 92 100
19本 45 47 50 52 56 59 64 68 74 80 89 96
20本 43 45 48 50 54 57 62 65 72 77 86 93
21本 42 44 47 49 52 55 60 63 70 75 83 90
22本 40 42 45 47 50 53 58 61 67 72 80 87
23本 39 41 43 45 49 51 56 59 65 70 78 84
24本 38 39 42 44 47 50 54 57 62 67 75 81

勝負根性判定

勝負根性とは
端的に言えば、競り合いでの強さを表す。勝負根性が低い馬はSP能力が高くてもなかなか馬群から抜け出すことができず、力尽きる展開が多くなる。文字通り勝負どころで発揮される能力だけにBCにおいても高い能力が求められる。

初期能力値と限界値
成長型に関わらず、素質限界値の50%(端数切捨て)が初期値となる。限界値は牡馬で99、牝馬で79といわれており、それぞれの初期値は49、39である。

勝負根性の判定方法
残念ながら調教開始前に詳細な能力値を判定することはできない。BC生産時点では「ある程度」の判定と、調教で「併せ調教が何本以上必要か」を確認することが主たる目的となる。整理すると以下の表のようになる。
コメント 可能性がある能力値 必要な調教本数
勝負根性コメントあり 70以上 35本以上
勝負根性コメントなし&浅原厩舎でシャドーロールの打診なし 60~69 30~35本
浅原厩舎でシャドーロールの打診あり 59以下 30本以下

最終的な能力値の判定は結局のところ併せ調教何本で仕上がったかを確認するしかない。しかしその場合であっても、初期能力が分かっていないと1本分の誤差が出てくる。

ダート適性判定

ダート適性とは
ダート戦ではSPが一定割合削られることになる。そのとき、どの程度削られるかがダート適性ということになる。無論適性が高いほど本来のSP能力を発揮でき、ダート戦において高い人気とパフォーマンスを発揮できる。

真性ダート馬について
真性とは真のダート馬を表す。ダート戦で劇的に人気になる。98では父と母父のダート適性がともに△※であるときのみ生まれるといわれている。従って、ダート馬を作る場合は血統構成から見直す必要があるだろう。
※98では種牡馬のダート適性が反転している。(△が◎扱い)

ダート適性の判定法
ダート適性は6段階あり、上位3段階※に該当する馬はある条件を満たすと調教師から「この馬はダートのほうが~」というダート戦打診のコメントが発生する。ある条件とは以下である。
※適性の高い順に、「真性」「仮性」「仮性-1」と表する。
 1.キャリア4戦以上で1勝以下
 2.前走芝のレースで負けている
 3.調子が上向き
以上の条件を満たしているときにダート併せ(強以上が確実)の調教をすると、調教師から打診コメントが出る。