最強馬の母を作る

血統が決まれば繁殖用の牝馬を生産し、代を重ねながら最終的な血統構成を完成させていく。
ダビスタ98ではニトロ数がSP・STの限界を決めているが、如何に考えられた配合であっても、牝馬自体の能力が低くては意味がない。優秀な繁殖牝馬なくして最強馬は引けないという気持ちで取り組んでほしい。

繁殖牝馬に求められる能力

まず、繁殖牝馬の繁殖能力は自身のSP値とST値(現在値ではなく限界値)そのものであり、その他のパラメータは一切影響しないことを押さえてほしい。
そして、繁殖牝馬に求められる能力(繁殖能力の最大値)は、〆で配合する種牡馬によって異なる。それはトータルサムリミット(以下TSL)という理論に基づく。
無論、最高の繁殖牝馬というのは、TSLのSPとST両上限に達している馬ということになるが、その上限を正確に特定する方法は残念ながら確立されていない。
そこで、ひとつの目安として「フロー」するかを調べることが有効だ。フローする馬であれば、TSL上限に達する可能性は高い。実績B以下の種牡馬なら、まず間違いなく限界に達する。とりあえず放牧4回耐え以上で、ゲーム内で強豪を直線で圧倒できるくらいのSPがあれば、フローする可能性がある。

トータルサムリミット(TSL)とは
繁殖牝馬から産駒に伝わる能力には上限が設けられており、それをTSLと呼ぶ。TSL上限以上の能力を繁殖牝馬が有していたとしても、上限を越える部分は切り捨てられる。例えば上限値が100とすると、繁殖能力が100でも120でも同じ100の馬として扱われるのである。
そして、繁殖能力の限界を決めているのは種牡馬の実績と距離適性である。実績が高いほどSP・ST両方のTSL上限が高くなる。距離適性は短距離タイプほどSTのTSL上限が高く、SPの上限が低くなる。長距離タイプはその逆である。
その他、ニックス配合にはTSL両上限を少し押し上げる効果があると言われている。

ST補正
〆として使用する種牡馬の距離適性により、繁殖牝馬のST値が補正される。補正値の計算方法は以下である。
 数式:[ST修正値=(適性距離下限 + 上限 / 200) - 19] (※ST補正値は、調教本数と等価である)
  例:マルゼンスキーなら(1600+2400)/200-19=+1となり、放牧4.25耐の牝馬なら4.5耐扱いになる。

代重ねにより血統を完成させる

繁殖牝馬生産では牝馬を生産し、繁殖に上げることを繰り返すことになる。代を重ねると、徐々に牝馬が生まれる頻度が低下する。初代配合では60%と牝馬が高確率で生まれるが、2代目は40%、3代目以降は15%となる。ちなみにダビスタ98では牡馬・牝馬の産み分けができるテクニックは存在しない。
牡馬や駄馬ばかりが生まれモチベーションが下がることが多い繁殖牝馬生産であるが、妥協せずに取り組んでほしい。
自家生産繁殖牝馬の血統については基礎FAQを参照。

繁殖牝馬の能力判定
繁殖牝馬の繁殖能力は自身のSP値とST値によって決まり、その他の能力値はなんら産駒に影響しない。従って能力判定もSPとSTのみでよい。
BC馬生産ではSP値を優先的に判定して馬の選別を行う。しかし繁殖牝馬生産ではSPとST両方が揃って優れていなければ採用できないため、BC馬生産とは能力判定の順序を変え、能力判定が確実にできるSTから調べたほうが好ましいと言えるだろう。
具体的な判定方法は次のBC馬生産で説明する。

代を重ねるごとに繁殖牝馬の能力を上昇させ、最終的に〆の種牡馬のTSLに達するイメージを持ちながら取り組もう。

基礎牝馬のVTR固定

ダビスタ98はリースや種牡馬パスといったものがないため、海外種牡馬を任意で種付けできない。産駒を手に入れる唯一のルートは、セリ市に出てくる基礎牝馬の持ち込みである。
BC馬生産においてニトロ配合を重視するダビスタ98では、是非とも手に入れたい血統の牝馬がいる。その代表がレインボウクエスト×アイルドゥイットの牝馬である。レインボウクエストは自身と父に底力アップのインブリード効果を持ち、アイルドゥイットは父にインリアリティ(スピードアップ&底力アップ)を持つ唯一の基礎牝馬である。
STニトロに拘らなければ、父がサンデーサイレンスでも構わないが、一度入手すると何かと重宝するので、多少苦労が必要であるが、取り組む価値は大いにある。

何のテクニックも使わずに特定の基礎牝馬に特定の海外種牡馬が付いており、しかも産駒が牝馬であるという条件をクリアするのは、とんでもない確率である。基礎牝馬は340頭、海外種牡馬は40頭おり、年間に確認できるのはたった27頭。当然空胎で上場されているケースもある。セリをチェックし続けるには無理がある。
そこで考えたのがVTR固定の活用である。以下はVTR固定による、特定の持込馬を入手する方法である。確実に手に入れることはできるが、時間は掛かるものであると覚悟してほしい。(管理人はこのテクニックを確立するのに1日、実際に特定の持込馬を手に入れるのにさらに1日費やしている)

VTR再生による乱数固定と法則性
ここでのVTR固定は、特定のVTRを再生した後に何もせず翌週に送ることで、翌週に出現する基礎牝馬の馬齢、受胎状況(受胎している場合は種牡馬)を固定できるというものである。基礎牝馬自体は出現する順番を固定化できる。出現する順番はダビスタ98全繁殖牝馬リストの通りである。表内の上から下の馬へと順に出現する。
また、受胎している種牡馬は基礎牝馬に持ち込みがあるかどうか(海外種牡馬を受胎した状態で上場されるかどうか)によって変わってくる。そして、そこにも法則性がある。
同じ固定(VTR)で出現した基礎牝馬のうち、持ち込み有りの馬には海外種牡馬が、無い馬には国内種牡馬がそれぞれ固定で付いてくるが、そのときの海外種牡馬・国内種牡馬の組み合わせは決まっている。ダビスタ98全種牡馬リストの1番と201番、2番と202番…というように、1番からと201からが順にペアとなっている。従って、持ち込みが無い基礎牝馬にアンバーシャダイを受胎している固定では、持ち込みが有る基礎牝馬に必ずレインボウクエストが受胎している状態で出現する。

レインボウクエスト×アイドゥイットの入手プロセス
ここからは実際にレインボウクエスト×アイドゥイットを例にして特定の持込馬の入手プロセスを順を追って説明する。

1.VTRを見つける
持ち込みが有る基礎牝馬にはレインボウクエスト、無い基礎牝馬にはアンバーシャダイを受胎し、ダビスタ98全繁殖牝馬リストでアイルドゥイットより上位の馬が出現するVTRを見つける。このとき、できるだけ優先順位がアイルドゥイットに近い馬が出現してくるVTRを用意したい。VTRの調べ方は以下のようにする。
 1.BCで適当に芝1000mのVTRを取る
 2.基礎牝馬が上場されているシーズン中でセリに4頭上場されている状態の牧場でVTRを再生
 3.セリを確認後、何もせずに翌週に送る
 4.セリに新しく登場した基礎牝馬を確認
 5.その基礎牝馬がレインボウクエストかアンバーシャダイを受胎し、アイルドゥイットより上位の馬か
   YES⇒そのVTRを採用  NO⇒1.に戻る

2.目的の牝馬まで到達する
VTRが見つかれば、いよいよアイルドゥイットを出現させる作業に入る。以下の方法を繰り返す。牧場は当然BC馬生産用の資金が潤沢な牧場を使用する。
 1.セリに4頭馬がいる状態で10月1週にVTRを再生する
 2.何もせず翌週に送り、出現した牝馬を落札する
 3.(セリに4頭いる状態にするため)何もせずに翌週に送る
 4.VTRを再生する
 5.以降アイルドゥイットが出現するまで2.~4.を繰り返す。翌年の3月末まで到達したら1.に戻る

VTR固定で出現した基礎牝馬は必ず落札する。落札しなければ、翌年の10月にまた同じ基礎牝馬が出現してしまうからだ。一度落札して即売ると大体5~6年、その牝馬の産駒が牧場にいれば、さらに長期間出現しない。
また、想定した基礎牝馬と違う馬が出現するケースがある。例えば10週2週に出現した基礎牝馬が、想定していた馬の次に出てくるはずの馬だったいう場合だ。このように飛ばされて出現しなかった馬は、翌年に出現する。その辺りの詳しい仕組みは省略するが、あまり深く考える必要はないだろう。

以上の方法でレインボウクエスト×アイドゥイットの持込馬は手に入るはずである。しかし、生まれた持込馬が牝馬であるとは限らない。もし牡馬であった場合は、次のテクニックを使うことで同血統の異なる馬を生ませる。

3.異なる馬を生ませる
以下の方法を取ることで、血統はまったく同じで、且つ異なる馬を生ませることができる。入手した持込馬が牡馬だった場合や、能力的に劣る馬だった場合に有効である。(ただし、能力は有る程度固定されてしまうようであまり期待しないように)
 1.「今週VTR固定をすれば来週にアイルドゥイットが出る(先週にシラユキあたりが出た)」状態で一旦セーブを取る
 2.翌年の10月1週まで送り、VTRを再生する
 3.翌週に出現した基礎牝馬がカーソルキーやフォトスキャナー(アイルドゥイットの次に出てくるような馬)か
  YES⇒4.へ進む
  NO⇒アイルドゥイットが出た場合は落札せずに2.へ。シラユキより上位の馬が出現した場合は落札後2.へ戻る
 4.さらに翌年の10月1週まで送り、再びVTR固定を行なう
 5.何もせずに翌週へ送り、セリを確認する
  アイルドゥイットが出現⇒成功。落札して仔を産ませる
  アイルドゥイット以外の馬が出現⇒シラユキより上位の馬が出現した場合は落札して4.へ戻る

これで違う馬が入手できるはずである。さらに4.で翌年に送るところを3年後、5年後…とさらに先に進めると5.とはまた違う馬が生産できる。ただしあまり先へ進めると、以前落札した基礎牝馬が復活する恐れがあることに注意しよう。