ターボファイルツイン

ダビスタ98をより楽しむために有用な外部データバックアップツールがある。それがアスキーから発売された「ターボファイルツイン」だ。BC馬生産をするプレイヤーには特に欠かせないツールである。このページではターボファイルツインの概要とダビスタ98における使用方法について解説する。

概要

ターボファイルツインとは
ターボファイルツイン(以下TF)はターボファイル・スーパーターボファイルに対応したゲームソフトのデータを必要に応じて手軽にセーブ&ロードできる外部バックアップツールである。定期的に電池(単三×2本)を交換することで長期間バックアップが可能。従来のターボファイルIIとターボファイルアダプターを1つにまとめ、アダプターを介さずにゲーム機本体との接続が可能である。さらにターボファイルIIの4倍の記憶容量を持つスーパーターボファイルを搭載。

発売元 アスキー
発売年 1994年
価格 7500円(税別)
ターボファイル1

入手について

自力入手は攻略本ほどではないが困難である。レトロゲームが豊富な中古ゲームショップの周辺機器コーナーやリサイクルショップで埋もれているのが稀に見つかる程度だ。早く確実に入手するには、はやりネットオークションしかないだろう。幸い常時出品されているような状況である。相場は箱説有で500~1000円と言ったところか。
ショップで入手する際、可能であれば電池ボックスを開けてみるといいだろう。古い電池が残っていた場合、中で液漏れを起こしている恐れがあるからだ。

TFにできること

TFはダビスタの牧場・VTR・BC登録馬のデータをバックアップができ、簡単にセーブ&ロードができる素晴らしいツールである。何度となくリセット→ロードを繰り返す最強馬生産では言うまでのなく必須のアイテムで、これなしに生産は到底不可能と言ってよい。

各スイッチの説明
TFには2つのスイッチがある。本体上部の紫色がセレクトスイッチ、そして下部のオレンジ色がプロテクトスイッチだ。それぞれの意味と使い方について説明しよう。

セレクトスイッチ
スーパーターボファイル(STF)とターボファイルII(TFII)の切り替えができる。ダビスタ98では通常スーパーターボファイルモードを使用する。下の表は各モードで可能な操作を表してる。
セレクトモード 操作可否
牧場 VTR BC登録馬
スーパーターボファイル(STF)
ターボファイルII(TFII) ×

続いて各セーブデータの消費容量について見ていこう。2つのモードで容量の表示単位が異なる(ゲーム内の容量表示を転記した)が、スーパーターボファイルモードのほうがより多くのデータを保存できる。
セレクトモード 搭載容量 消費容量
牧場 VTR BC登録馬
スーパーターボファイル(STF) 124 13 6 2
ターボファイルII(TFII) 8191 - 5142 2002

プロテクトスイッチ
データの消去・セーブをプロテクトすることができる。どうしても消したくない、間違って消してしまうのが怖いというときは「ON」に合わせるとよいが、くれぐれもセーブしたつもりがプロテクトをかけていたためにできていなかったという事態にならないよう、使用には注意しよう。

ダビスタ98における操作方法

牧場のセーブ
1. セレクトスイッチを「STF」に合わせ、ゲームのトップ画面から「ターボファイル」を選択
2. 「セーブ」を選択し、2つの牧場(カセット内のセーブデータ)のいずれかを選択
3. セーブしたいファイル番号か「NEW FILE」にカーソルを移動して決定

牧場のロード
1. セレクトスイッチを「STF」に合わせ、ゲームのトップ画面から「ターボファイル」を選択
2. 「ロード」を選択し、2つの牧場(カセット内のセーブデータ)のいずれかを選択
3. ロードしたいファイル番号にカーソルを移動して決定

VTRのセーブ&ロード
セーブ・ロードともに牧場データと同じ方法で行える。またスイッチを「TFII」に切り替えてもセーブ・ロードが可能だ。
それから牧場のVTR画面(牧場の建物にカーソルがある状態でAボタンを押下→メニュー内のVTRから遷移可能)の「TF」ボタンからTF内のVTRを見ることができる。

BC登録馬のセーブ&ロード
基本的にVTRと同じだが、ロード方法が2通りある。1つはトップ画面から「ターボファイル」へ進み、一括してロードする方法。カセット内のBC登録馬はすべて消えるので注意しよう。
もう1つはトップ画面の「ブリーダーズカップ」→「BC登録馬」から、1頭ずつロードする方法だ。このときBC登録馬画面でカーソルを一番下まで移動させて、カーソルが空白を選択している状態でTFからロードすると、カセット内のBC馬を消すことなく追加できる。

電池交換方法

普段は煌々と点灯しているモニターランプが点滅し始めたら電池交換の時期となる。基本的に電池交換は2~3年置きで問題ないが、電力の消費よりも液漏れの発生のほうを危惧すべきであるため、こまめに交換するのが賢明である。交換の際は以下の方法を推奨する。

1. TFをゲーム機本体に接続し、電源を入れて1分以上通電(モニターランプを点灯)させる
2. TFのコネクタを外し、2分以内に素早く電池を交換する(蓋が堅いときがあるので、焦らないように)
3. 再びゲーム機本体に接続し、電源を入れてモニターランプがしっかりと点灯しているか確認

電池を外している間は内部コンデンサの電力で一時的にデータを保持する。しかしコンデンサなので容量抜け(経年劣化などによって起きる、容量が減ってしまう現象)が原因となり、電池を外した瞬間にデータが消えてしまうことが近い将来的発生するようになるだろう。

よくあるトラブル

セレクトスイッチを「STF」に合わせているのに、牧場データが表示されないことがある。これはスイッチの切り替えを頻繁に行なったTFに見られる現象で、原因は接触不良と考えて間違いない。「STF」に合わせた状態でスイッチを上から押し付けながら小刻みに動かすと大体回復する。電池が切れていなければデータは失われてないはずなので、冷静に対処しよう。

以下の画像はスイッチ部分の裏側を撮影したものだ。結構単純な構造をしている。
TFの裏側セレクトスイッチのツメツメの接地部分(ツメの溝ができている)